顧問弁護士の活用方法

「顧問弁護士って、一体何をしてくれるのか分からない」

こういうことをよく言われます。

確かに、顧問弁護士の仕事は見えづらいです。そして、弁護士は「トラブルになったら」相談するものだ、と思われています。

ですが、色々な(トラブルになった後の)相談を受けてきましたが、皆さんに共通するのが、「トラブルになる前に相談に来ていれば、未然に防げたのに・・・。」、「そこまで悪化する前に相談に来ていれば、小さいトラブルで収まったのに・・。」ということです。たった1時間、場合によっては10分、法律相談をしておくことで、その後の何ヶ月、何年にもわたるトラブルを未然に防ぐことができ、コストもかからずに済むことが、本当に多いのです。

「そうは言っても、普段そんなに相談することないよ。それなのに顧問料を払うなんて、もったいない。」

そうですよね。毎日毎日トラブルがあっては、仕事になりません。
でも、こんなことで困ったことはありませんか?

・雛形を元に作った契約書を使っているが、これで大丈夫か心配だ。。。
・問題社員に対処したいが、どこまでやっていいのだろうか。。。
・契約書に貼る印紙の額が分からない。。。

インターネットで調べても、ぴったりの答えを見つけるのは難しいです。 それらしい答えが見つかっても、本当に正しいのか分かりません。

こんなとき、顧問弁護士に相談すれば、すぐに正確な答えを得ることができます。

これ以外にも、顧問弁護士を持つことにメリットはありますが、このページでは、顧問弁護士の活用方法を解説したいと思います。

 

顧問弁護士の8つの活用方法


①気軽に相談

②契約書類は全部任せる

③債権回収も任せる

④何かあったら顧問弁護士の名前を出す

⑤会社の信頼度UPに使う

⑥新規ビジネスを相談する

⑦専門家を紹介してもらう

⑧社員の福利厚生に使う

 

①気軽に相談

顧問弁護士がいるのといないのとで大きく差がつくのはこの部分です。
「ちょっとした疑問」を聞いておくことで、安心して仕事を進められます。

私は顧問先から、このような質問を日常的に受けています。

・経済産業省のモデル契約書を元に作った契約書を使っていますが、これで大丈夫ですか
・勤務時間中にパソコンを私用で使っている社員の、ログを解析してもいいですか
・ソフトウェアの保守契約書に貼る印紙は、いくらですか?

「先生にお聞きすることじゃないかも知れませんが・・・」と遠慮される会社様もあります。

しかし、疑問や不安を持ったままでは、なかなかビジネスを進められません。 また、小さいトラブルと思っても、最初の対応を誤ると、あっという間に悪化することもよくあります。

顧問弁護士は、顧問先を守るためにいます。「ちょっとした疑問」、「たいしたことない」と思っていても、どんどん遠慮なく質問して、疑問・不安をなくして、安心してビジネスを進めていただければと思います。

ビジネスの問題のほとんどは、法律で解決することができます。

顧問弁護士としても、顧問料をいただいておきながら相談が来ないと、申し訳ない気持ちになってしまいます。

私は、顧問先から気軽にご質問をいただけるよう、事務所での面談相談だけでなく、電話やメール、Skype、チャットでの相談を受付けています。

特に、チャットでの相談は大変好評をいただいており、休日・夜間問わず、気軽に相談していただいてます。

 

②契約書類は全部任せる

IT企業・インターネットビジネスには、契約書や利用規約が不可欠です。
契約書や利用規約は、何かあったときに会社を守ってくれる最大の武器になります。

この大切な武器を、ネットや本から引っ張ってきた雛形をちょっと変更するだけ・・・、以前取引した会社が使っていたものを、名前だけ変えて使う…。
それで本当にいいのでしょうか? その契約書、利用規約は、いざというときに、本当に会社を守ってくれますか?

顧問弁護士は、顧問先を守るため、起こりうるあらゆるリスクを想定して、契約書や利用規約をチェック、作成します。

契約書や利用規約のチェック、作成を顧問弁護士に依頼することで、会社を守る最強の武器が完成します。

 

③債権回収も任せる

債権回収は弁護士に依頼しなくても、自社で内容証明郵便を作成して、これを相手に送付することもできます。

しかし、会社から届く内容証明郵便よりも、弁護士から届く内容証明郵便の方が、債権回収の成功率が高くなります。

実際、私は以前に債権回収の依頼を受けて、弁護士名義で内容証明郵便を出したところ、到達のわずか2日後に、取引先が全額支払ってきたことがありました。

それに、話し合いで解決したいと思っているときでも、まず弁護士に相談し、作戦を立ててから取り組むことで、うまく話し合いを進めることができます。

少額の案件の場合、単発で弁護士に依頼すると、費用倒れになってしまうこともありますが、顧問弁護士なら顧問料金内、もしくは顧問先割引が効くので、低コストで回収することができます。

 

④何かあったら顧問弁護士の名前を出す

面倒な顧客の対応や、不誠実な対応をする取引先には、「顧問弁護士に相談する」と言うだけで、強力な牽制になります。

それだけでクリームがピタリと止まったり、すぐにきちんと対応してくることは、良くあることです。

 

⑤顧問弁護士がいることを会社の信頼度UPに使う

ホームページの会社概要や、会社案内のパンフレットに、顧問弁護士の名前を入れることで、「顧問弁護士がいる会社」ということをアピールできます。

それによって、取引先や顧客から、「しっかりした会社」という印象を持たれて、信頼を得ることができます。

規模の大きい会社と取引を始める場合は、自社に顧問弁護士がいることで、取引先も安心して取引を進めてくれるでしょう。

 

⑥新規ビジネスを相談する

新規ビジネスの話なんて、弁護士に相談しても意味がないのでは?!そう思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
新規でビジネスを始める場合、法律を気にせず進めていると、後になって重大な法律リスクが判明して、かといって今さらビジネスの内容を変えることができず、困ってしまうことがあります。

あらかじめ顧問弁護士に新規ビジネスの内容を相談しておけば、法的リスクを回避した仕組みを提案してもらえます。

もし、法的リスクの回避が難しい場合でも、リスク内容は把握できるので、経営判断として進めるかどうか、検討することが出来ます。

 

⑦専門家を紹介してもらう

弁護士は、他士業(税理士、司法書士、行政書士、弁理士)はもちろん、経営コンサルタントなど、様々な専門家の方々と、協力関係を構築しています。

このネットワークを活かして、顧問先のニーズに合わせて、信頼できる専門家の方々を、紹介させていただくことが可能です。

 

⑧社員の福利厚生に使う

社員個人の、相続、交通事故、離婚など、会社の利益に反しない内容のご相談を、顧問料金の範囲内か、あるいは割引価格でお受けできます。
これを、社員の福利厚生に活用していただくことができます。

個人で弁護士を探して相談するのは大変なので、会社の顧問弁護士に気軽に相談できるということで、とても喜ばれます。

これらが、顧問弁護士の活用方法です。顧問弁護士が顧問先のために、どのような仕事をしているのか、分かっていただけたと思います。

(当事務所の顧問契約についてはこちらのページ)