Q.損害賠償額は制限できるの?

A.できます。

システム開発やシステム利用契約では、不具合があった時の損害の額が、非常に高額になることから、契約書や利用規約で、賠償額を制限することが出来るのです。

私も、顧問先から契約書や利用規約の作成やチェックを依頼されたときは、必ずこのような、賠償額を制限する規定を入れています。

ちなみに、不具合の原因が、初歩的なミスなどで、過失が重大な場合や、賠償の上限額が低すぎれば、このような規定も無効になる可能性があります。

もっとも、「サービス料の総額を上限とする」という制限は、一般的によくある規定なので、これ自体で無効になることはありません。

知り合いのIT企業の社長からは、「うちはそういう場合に備えて保険に入っているから大丈夫です」 という話がありました。

しかし、保険というものは、必ずしも信用できるものではありません。 保険金の不払条件が細かい字でサラッと書かれていて、いざという時にそれを盾に支払いを受けられない、なんていう話もよく聞きます。

というわけで、受託開発側の企業としては、損害賠償額を制限する規定をぜひ入れるべきです。