【損害賠償の責任を制限する条項は有効なの? その8】弁護士藤井のメールマガジン VOL.117 2017/1/10

皆さん、こんにちは。

「IT弁護士.com」の弁護士藤井です。

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【損害賠償の責任を制限する条項は有効なの? その8】
「弁護士藤井のメールマガジン」 VOL.117 2017/1/10
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■ 【新年のご挨拶】
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弁護士の藤井です。

皆さん、新年明けましておめでとうございます。

今年もIT企業の皆さんの役に立つ法律情報(と藤井の日常)をこのメルマガでお伝えしてまいりますので、どうぞ宜しくお願いします!

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■ 【横浜商工会議所のイベントに登壇します】
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横浜商工会議所主催の「よこはまITフェア2017」に、講師として登壇します。

http://itbengoshi.com/post-6322/

1.日時:平成29年1月13日(金)

2.場所:横浜シンポジア
【住所:中区山下町2 産業貿易センタービル9階】
【最寄駅:みなとみらい線 日本大通駅 徒歩5分】

3.スケジュール:
10:00~     ≪展示会PRスライド≫
10:30 ~ 10:40 開会挨拶・オリエンテーション(10分)
10:40 ~ 12:00 特別講演(80分)
昼休憩    ≪展示会PRスライド≫(60分)
13:00 ~ 14:10 セミナー(70分)
14:10 ~ 14:25 小休憩≪展示会PRスライド≫(15分)
14:25 ~ 15:10 企業事例紹介(45分)
15:10 ~ 15:25 小休憩(15分)
15:25 ~ 16:15 地元企業の事例紹介(50分)
~ 16:30    終了予定

4.問合せ:横浜商工会議所 総務部運営管理担当
TEL:045-671-7498 FAX:045-671-7410

私は、14:25〜15:10の枠で、「ITで実現する未来の働き方」というテーマで講演します。

詳細の確認は、下記リンクからお願いします。

http://itbengoshi.com/post-6322/

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■ 【損害賠償の責任を制限する条項は有効なの? その8】
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それでは、前回のメルマガのおさらいです。

・企業が提供するサービス、受託する業務、販売するソフトに関する契約書や利用規約には、損害賠償の責任を制限する条項が設けられているのが普通であり、ビジネス上のリスク管理として重要

・しかし、法律の不正確な理解のために、法的に無効な条項が設けられている場合がある

・法律上、契約の当事者は「債務」を負い、それを履行しないと「債務不履行責任」を負い、その責任内容として、損害賠償義務があ

・1.債務者の責めに帰すべき事由によって(帰責性) 、2.期限が遅れた(履行遅滞)/不十分な履行だった(不完全履行)/履行ができなくなった(履行不能)、 3.その結果として損害が発生した(因果関係)場合に、債務不履行責任として損害賠償義務を負う

・帰責性は「故意又は過失」がある場合に認定される(不可抗力の場合は、そもそも帰責性がないので責任を負わない)

・「故意」とは、「自分の行為が一定の結果を生じさせることについて、予見していたにも拘らず、行為を実行した」という意味

・「過失」とは、「自分の行為が一定の結果を生じさせることについて、予見が可能であったにも拘らず、注意を怠って予見しなかった。」「自分の行為から一定の結果が生じることを回避可能であったにもかかわらず、回避するための行動を怠った」という意味

・損害賠償義務は、債務者(ベンダー、クラウド事業者、制作会社など)にとって重大なリスクであり(委託料や利用料を上回るような損害賠償額になることも)、損害賠償義務を制限する規定は不可

・逆に債権者(発注者、ユーザー)の場合は、そのような規定は回避すべき

・契約を結ぶ際は、自社がどちらの立場かきちんと把握して、責任制限規定の有無を検討すべき

・故意・重過失がある場合にのみ損害を賠償する(損害賠償の発生要件を制限する)規定は、事実上「ほぼ損害賠償責任を負わない」に等しい強力な規定であり、BtoBの契約では法的に有効

・ 通常損害のみ賠償し、特別損害は賠償しない規定は、両者の区別が難しいことから、どこまで効果があるかは未知数

今回のメルマガでは、通常損害のみ賠償し、特別損害は賠償しない規定の実効性を高めるための「ひと工夫」と、外資系企業の契約書でよく見る、色々な種類の損害のについて賠償を否定する規定を解説します。

「甲又は乙は、本契約に定める義務に違反した場合、相手方に生じた通常の損害を賠償する責任を負うものとし、逸失利益を含む特別損害については、その予見可能性の有無を問わず、賠償する責任を負わないものとする。」

⇒通常損害のみ賠償し、逸失利益を含む特別損害は賠償しない

上の規定は、(その意味する所が明確でない)特別損害の内容に、逸失利益を含ませています。

逸失利益とは、そのトラブルがなければ生じるはずだった(しかしトラブルによって逸失した)利益のことをいいます。

逸失利益は予想外に高額になりがちですが、上の規定なら、そんな逸失利益を損害賠償の範囲から省くことができるので、損害賠償の範囲をかなり抑えるができます。

勘違いしてはいけないのは、「逸失利益=特別損害」ではない、ということです。
(逸失利益と言えども、それが通常生じる損害なら、本来であれば通常損害に該当します)

ところで、こんな規定は見たことがありますか?
(外資系企業と契約書を取り交わすと、こういった規定を目にすることがあります)

「甲又は乙は、本契約に定める義務に違反した場合、相手方に現実かつ直接に生じた通常の損害を賠償する責任を負うものとし、特別損害、派生的若しくは付随的損害、間接的損害又は結果的損害については、その予見可能性の有無を問わず、賠償する責任を負わないものとする」

⇒現実かつ直接に生じた通常損害のみ賠償し、特別損害、派生的若しくは付随的損害、間接的損害又は結果的損害は賠償しない

「現実損害」「直接損害」「派生的若しくは付随的損害」「間接的損害」「結果的損害」。なんだか聞き慣れない色々な用語が出てきましたね。

このような規定は、法的に有効かどうか以前に、そもそも有益か疑問です。

これらの種類の損害は、外国から輸入された法概念であって、日本の法令用語ではありません。

日本の法令用語としてあるのは、通常損害と特別損害だけです(逸失利益は、法令用語ではないにせよ、ある程度解釈が固まっている概念です。)。

それ以外の種類の損害は、意味するところが不明なので、このような規定を設けたところで、どう役に立つのか疑問なところです。

以上、損害賠償の「項目」を制限する規定を見てきましたが、次回はいよいよ、損害賠償の「金額」を制限する規定を解説します!

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■ 【Googleを育てた10の企業方針】
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ここ数回にわたって、シアトルとサンフランシスコの研修レポートをお伝えしてきました。

第1回は、シアトルにあるAmazonのリアル書店「amazon books」を、第2回は、世界最大の航空宇宙機器開発製造会社であるボーイング社を、第3回は、スターバックスの劇場型焙煎所併設高単価ショップ「Starbucks Reserve」をレポートしてきまして、今回はいよいよ最終回、Googleの本社を訪問したレポートをお伝えします。

創業わずか18年で年間売上約745億ドル、時価総額は5000億ドル台の超企業は、いかにしてイノベーションを起こしたのか。

その裏にある「理念」と「10の企業方針」を紹介します。

http://itbengoshi.com/post-6356/

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■ 【顧問契約募集のご案内】
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弁護士法人ファースト法律事務所は業務拡大中につき、顧問契約を募集中です。

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これら全てが、毎月定額の顧問料に含まれています。

オンラインベース(チャットやメール)でやり取りできるので、東京近郊でない企業様でも対応可能です。

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http://itbengoshi.com/page-5427/

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