「弁護士藤井のメールマガジン」VOL.79【フリーランスに支払う報酬、源泉徴収してますか? その3】

皆さん、こんにちは。

「IT弁護士.com」の弁護士藤井です。
http://itbengoshi.com



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【フリーランスに支払う報酬、源泉徴収してますか? その3】
■「弁護士藤井のメールマガジン」 VOL.79  2015/5/11
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■ 【Evernote導入事例の取材を受けました】
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私は、Evernoteを弁護士業務に活用しているのですが、それが珍しいということで、Evernote社から導入事例の取材を受けました。

Evernote、ChatWork、GoogleApps、の三つのクラウドサービスを組み合わせて業務効率化を図るポイントをお話していますので、見てみてください。

https://blog.evernote.com/jp/2015/04/14/47186

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■ 【フリーランスに支払う報酬、源泉徴収してますか? その3】
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それでは、前回のおさらいです。

・源泉徴収とは、給与・報酬等を支払う者が、給与・報酬等を支払う際に、そこから(給与・報酬等を受け取る者が納税義務を負う)所得税等を差し引いておき、別途まとめて(本人の代わりに)納付する制度

・源泉徴収は、主に、個人に対しての支払が対象(法人に対しての支払は、馬主に対して支払う競馬の賞金のみが対象)

・フリーランスに対して支払う報酬は、所得税法第204条1項1号~8号に定められた8種類の業務に関する報酬である場合に、源泉徴収の対象になる

・IT業界で発生する代表的な業務、要件定義・設計・プログラミング・ディレクション・コーディング・テスト等は、この8種類の業務に該当しない=源泉徴収の対象にならない

・対象になるとしたら、フリーライターに支払う原稿の報酬、フリーカメラマンに支払う写真の報酬、フリーデザイナーに支払うデザインの報酬、フリーエンジニアが開発した(その人が著作権を有する)プログラムの使用料くらい

それでは、今回は、この源泉徴収は、具体的にどうやってやればいいのかについて、解説をします。

まず、源泉徴収額の計算方法ですが、報酬の支払総額(※)が100万円以下(100万円ジャストも含みます)の場合は、支払総額に10.21%を乗じた金額が、源泉徴収の金額になります。

なぜ10.21%という中途半端な金額かというと、所得税額が10%で、東日本大震災の復興特別所得税額が0.21%になるからです。

(※)源泉徴収の対象となる報酬の支払総額が、「業務の報酬」そのもの(税抜金額)なのか、それとも「そこに生じる消費税」も加算したかもの(税込金額)かについても、注意が必要です。請求書で、「業務の報酬」と「そ
こに生じる消費税」
が明確に分けられているのであれば(普通そうですが)、「業務の報酬」だけ(税抜金額)が、源泉徴収の対象となる支払総額となります。逆にいえば、これが明確に分けられていない金額設定であれば、「そこに生じる消費税」も加算したもの(税込金額)が、源泉徴収の対象となる支払総額となります。

一方、支払総額が100万円を超える(100万円ジャストは含まれません)場合は、まず100万円分については10.21%を乗じて(つまり10万2100円になります。)、それを超える金額(支払総額-100万円)については20.42%を乗じて(所得税額と復興特別所得税額が2倍になります。)、その2つを合算した金額が、源泉徴収の金額になります。

ちょっとややこしいですが、10万2100円+(支払総額-100万円)×20.42%、と計算すれば分かりやすいです。

次に、納付の流れですが、原則として、報酬を支払った月の翌月10日までに、最寄りの金融機関又は管轄の税務署に納付することになります。

その際に、「報酬・料金等の所得税徴収高計算書」という税務署で貰える用紙に必要な事項を記載して、納付と併せて提出することになります。

ちなみに、期限までに納付をしなかった場合には、不納付加算税や延滞税などを負担する可能性がありますので、注意してください。

不納付加算税は、原則として納付税額の10%になります!

源泉徴収の制度は、ややこしいですね。

そのため、フリーランスが源泉徴収のことを分からずに、源泉徴収分の金額を控除していない請求書を送ってきて、会社としてもそれに気づかずに、請求書の金額をそのまま支払ってしまうことがあります。

その場合に、会社としてはどうすればいいかについて、次回解説をします。

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■ 【EXPOに出展します】
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今週5月13日(水)~15日(金)までの間、東京ビッグサイトで開催される「Web&モバイル マーケティングEXPO」に、弁護士として出展してきます(私自身が商品です)。

なぜ弁護士がEXPOに!?と思われるかもしれませんが、出展は今年で三年目になります(実は常連なのです)。

三日間ブースに立ちっぱなしで、声を張り上げて来場者の相手をするのは正直しんどく、毎回開催の直前にブルーになるのですが、なんやかんやで良い出会いに繋がるのが楽しくて、今年も申し込んでしまいました。

「東20-3」の、「IT飲み会共同出展ブース」で出展していますので、EXPOに来られる方は、ぜひお立ち寄りください!


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