WEBサービスの利用規約を作ろう!~ユーザーの投稿は誰のもの?~

mixiの二の舞にならないために~

VOL.40 2013/6/24

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■ WEBサービスの利用規約を作ろう!⑤ ~ユーザーの投稿は誰のもの?(出題編) mixiの二の舞にならないために~
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先日のメルマガ(WEBサービスの利用規約を作ろう!③~利用規約を変更するのは、意外と簡単!?~)でも少し紹介した、2008年に起きたmixiの利用規約変更炎上事件、あれって何が原因だったか、皆さん覚えているでしょうか。 当時の経緯を、簡単におさらいしましょう。

2008年3月3日、mixiは、4月1日から利用規約を変更することを発表し、(新)利用規約を公表しました。 ところが、公表された(新)利用規約には、以下のような規定がありました。

1. 本サービスを利用してユーザーが日記等の情報を投稿する場合には、ユーザーは弊社に対して、当該日記等の情報を日本の国内外において無償かつ非独占的に使用する権利(複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変等を行うこと)を許諾するものとします。

2. ユーザーは、弊社に対して著作者人格権を行使しないものとします。 この規定をそのまま読むと、mixiは、ユーザーが投稿した日記を、自由に使うことができる(書籍化して販売するなど)ことになります。

そのため、mixiのユーザー間で一気に反発が広がり、それが2ちゃんねるなどで「祭り」になり、ネットで大炎上したわけです。

翌3月4日、mixiは慌てて記者会見を開き、今回の利用規約変更の目的は、 ①投稿された日記等の情報が、mixiのサーバーに格納する際、データ形式や容量が改変されること。 ②アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバーに格納すること。 ③日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、mixiのサーバーから国内外に存在するユーザー(閲覧者)に向けて送信されること。

これらに対応するためのものであり、ユーザーの日記を書籍化するなど、マネタイズのためのものではない、と釈明しましたが、後の祭りでした。

結局、mixiは、3月19日、(新)利用規約を、以下の規定に変更することを発表し、ようやく騒動は収まりました。

1. 本サービスを利用して投稿された日記等の情報の権利(著作権および著作者人格権等の周辺権利)は、創作したユーザーに帰属します。

2. 弊社は、ユーザーが投稿する日記等の情報を、本サービスの円滑な提供、弊社システムの構築、改良、メンテナンスに必要な範囲内で、使用することができるものとします。

3. 弊社が前項に定める形で日記等の情報を使用するにあたっては、情報の一部又は氏名表示を省略することができるものとします。

4. 弊社が第2項に定める形で日記等の情報を使用するにあたっては、ユーザーが設定している情報の公開の範囲を超える形ではこれを使用しません。

この事件は、ユーザーがWEBサービスに投稿(送信)したコンテンツ(テキスト・画像・動画など)の「著作権」が誰のものになるのかという、簡単なようで、実は皆さんあまり良く分かっていない問題について、浮き彫りにされました。

「ふーん。SNSって、大勢の一般人を相手にするから大変だな。まぁ、当社はSNSには手を出していないので、関係のない話だな。」と思ったあなた。本当に関係のない話なのですか。

BtoBのWEBサービスであっても、グループウェアなど、ユーザーがコンテンツを投稿するサービスもあります。
また、厳密な意味でのSNSに限らなくても、掲示板機能などがあれば、そこにユーザーはコンテンツを投稿することになるので、やはりその権利処理をどうするかが問題になります。

「それでは、ユーザーが投稿したコンテンツの権利処理はどうすればいいの?」 という疑問に対しては、次回お答えしましょう!