IT企業の契約書には印紙が不要? その2

■「弁護士藤井のメールマガジン」  VOL.53  2014/3/3

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■ 【IT企業の契約書には印紙が不要? その2】
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さて、前回のメルマガのおさらいです。
・「契約の成立等を証明すること」を目的として作成(印刷)された文書は、印紙税法上、印紙を貼らないといけない「課税文書」に該当する可能性がある ・「契約書」というタイトルがついた文書だけが「課税文書」に該当する、というわけではない
・注文書や申込書は、基本的には、「申込の事実を証明すること」を目的として作成されたに過ぎないので、「課税文書」には該当しない
・契約書は、「契約の成立等を証明すること」を目的として作成されることが通常
・もっとも、契約書すべてが「課税文書」に該当するのではなく、その中の一定の種類の契約に関するものが、「課税文書」に該当する
・IT企業が取り交わす契約書の多くは、この「課税文書」に該当しない!

では、どんな種類の契約書だと課税文書に該当して、どんな種類の契約書だと該当しないのかについて、解説をしましょう。
課税文書に該当する契約書の種類は、国税庁のサイトで紹介されています。 http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/inshi/pdf/zeigaku_ichiran.pdf

この内、IT企業が取り交わすことの多い契約は、以下のとおりです。
・無体財産権の譲渡に関する契約書(1号の1文書)
・請負に関する契約書(2号文書)
・継続的取引の基本となる契約書(7号文書)

1号の1文書の典型例は、ソフトウェアやイラスト、ドキュメントなどの、著作物の譲渡に関する契約書ですね。
「無体財産権」とは、著作権などをいいます。
2号文書の典型例は、ソフトウェア開発委託契約書ですね。

ソフトウェアの開発契約というのは、基本的に、請負契約(仕事の完成に対して対価を支払う契約)に該当します。 7号文書の典型例は、ソフトウェア開発委託基本契約書ですね。

ソフトウェア開発の契約で、基本契約書とは別に、個別契約書も取り交わす場合、基本契約書は7号文書に該当し、個別契約書は2号文書に該当し、それぞれに印紙を貼る必要があります。 ・・・この説明を聞いて、「あれ、うちが普段取り交わしている契約書が入っていないな?」と思った方はいますか? そうなんです。

実は、上に挙げたもの以外で、IT企業が取り交わす契約書は、その多くが、課税文書に該当しないのです!
その契約書とは、次回紹介をします!

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